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CSR 2012年 (分割版) | アニュアルレポート | KDDI株式会社 kddi ar2012 j07

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(1)

CSR

50 CSR

特集 通信事業者としての社会的使命∼東日本大震災への対応∼

54 CSR

年次報告

54

組織統治

58

消費者課題

62

環境

68

労働慣行

72

人権

73

公正な事業慣行

74

コミュニティへの参画およびコミュニティの発展

2011年度のCSR活動において、「社会から要請される情報」および「KDDIが発信したい情報」の両側面から重要性が高い 項目を社会的責任に関する国際規格ISO26000における7つの中核主題に則り本レポートに掲載しています。

詳細な情報やパフォーマンスデータ、最新のCSRトピックスなどの網羅的な情報は、KDDIホームページ「CSR(環境・ 社会)」で公開しています。

KDDIは、この2つの媒体を通して積極的な情報開示に努めるとともに、今後もステークホルダーの皆さまとのコミュニ ケーションを図りながら、CSRを推進していきます。

WEB KDDIホームページ「CSR(環境・社会)」 http://www.kddi.com/csr/

報告対象期間

2011年度(201141日∼2012331日)の事業活動を対象 としています。

一部、20113月以前、20124月以降の取り組みについても報告 しています。

報告対象範囲

KDDI単体の事業活動を範囲としています。一部、グループ会社の 活動も掲載しています。

発行時期

冊子:20127月(次回発行予定 20137月)

KDDIホームページ:20129月(次回公開予定 20139月) 参考ガイドライン

GRI Global Reporting Initiative

 「サステナビリティリポーティングガイドライン2006

環境省「環境報告ガイドライン(2012年版)」

ISO26000:2010「社会的責任に関する手引」

JISZ26000:2012「社会的責任に関する手引」のJIS規格

(2)

通信事業者としての社会的使命 ∼東日本大震災への対応∼

社会インフラを担う通信事業者として、大規模災害発生時などいかなる状況であっても、安定したサービスを

提供することが KDDI の社会的使命です。東日本大震災での体験を教訓に防災対策の強化やお客さまの

利便性向上に取り組むとともに、被災地復興の一助となるよう継続した支援活動を行っています。

サー さまの

被災地の通信エリア拡充

新しい地域コミュニティへのサービスを提供

災害に強い通信設備を目指して

ネットワークの再構築と早期復旧のための設備増強

1 災害に強いネットワークの構築

基幹ネットワークを3ルートから4ルートに増強しました。また、2012年度に関西に設備監視体制を新設し、監視機能 の分散化を図ります。

2 被災エリアの早期復旧に備えた設備対策

被災エリアの通信設備に迅速な電源供給が可能となるよう、移動電源車・非常用発電機の配備を55台から130 に増強しました。

被災エリアの通信サービスの確保のために、以下の設備増強を図っています。

携帯電話基地局と交換局の通信確保のため、非常用無線エントランス設備*40区間から60区間に増強。 車載型基地局を15台から20台に増強。また、可搬型基地局を新規に27台配備。

• 2012年度末までに約2,000の携帯電話基地局に24時間以上稼働可能なバッテリーを装備。

東日本大震災後、KDDIでは懸命の初動対応に努めましたが、一方で基幹ネットワークの一部が寸断するなどさまざまな課題が 浮き彫りになりました。KDDIでは課題の検証を経て、災害に強いネットワークの構築や社内体制の整備など全社を挙げた取り 組みを行っています。

東日本大震災後の対策

 被災地の復旧が本格化してからは、多くの仮設住宅が建設 され、「仮設住宅エリア」に最適なサービスを提供するという 新たな課題が生まれました。KDDIでは営業部門および建設 部門が密接に連携し、社員が現地に足を運んで、電波状態の 測定にあたり、仮設住宅・避難所のお客さまから直接ヒア リングを行いました。そうした情報を1枚の地図にプロットし ていき、この地図をベースに、最適なエリアカバーをシミュ

 今後、発生が懸念される首都直下地震、南海トラフ(東海・ 東南海・南海)巨大地震などの大規模災害に備え、ネット

ワークの信頼性向上を目指し、さまざまな対策に取り組んで います。

レーションし、各地の仮設住宅近くに新たなau携帯電話基地局 の建設を進めました。現

在では、新設された仮 設住宅近隣エリアのほ ぼ全域で、au携帯電話 サービスをご利用いた だける状況となりました。

* 災害などで携帯電話基地局と交換局との回線が切断した場合に、無線回線を利用して接続する設備。

仮設住宅近隣に新設したau携帯電話基地局

車載型基地局

(3)

災害時に役立つサービスを

安否確認や連絡手段を確保する新たなサービスを提供

事業継続計画( BCP )の強化

大規模災害に備えた体制整備と設備対策に加え、初動対応の訓練を全国各地で実施

1au災害対策アプリ」の提供201112月)

「災害用伝言板」をはじめ災害時に活用できるサービス をまとめたauスマートフォン向けアプリ。

2 緊急速報メールに「津波警報」を追加20123月) 緊急地震速報、災害・避難情報に加え、気象庁が配信 する津波警報の配信を開始。

3 災害発生時のEメール受信機能向上20126月) 震度6以上の地震など大規模災害が発生した場合に、 auスマートフォンのアプリを連携することで、Eメール の受信遅延時間を最大90%短縮。

4「災害用音声お届けサービス」の提供20126月) パケット通信網を活用し、相手に安否情報を「音声」で お伝えすることができるサービス。

 災害発生時は多くの方が一斉に携帯電話を利用するため、 音声通話がつながりにくい状況が発生してしまいます。この ため、お客さまが安否確認や連絡手段を確保をできるよう、

 大規模災害時にも事業を継続できる体制の整備は、通信 事業者の責務です。KDDIでは東日本大震災の経験を踏まえ て、全部門横断型の「災害対策プロジェクト」を立ち上げ、 2011年10月には「大規模自然災害事業継続計画(BCP)」を 策定しました。同計画は「社員とその家族の安全確保」および

「通信事業者としての責務を果たす」ため、さまざまな施策を 講じています。具体的には、災害発生時の初動から本格復旧 までの各フェーズごとの対応を詳細にルール化するととも に、固定・移動回線の全面停止に備えて全国の主要拠点を結 ぶ衛星ネットワークを構築しました。また、災害発生時に迅速 に避難所への支援ができるよう予め派遣要員を選任し、必要 品を備蓄することなどを定めています。

 こうした体制強化と並行するかたちで、災害初動対応に重点 を置いた「災害対策訓練」を全国各地で積極的に展開していま す。訓練は被災想定や訓練内容を事前に開示しない「ブライン

新たなサービスの提供を開始しました。また、緊急速報メー ルの機能を充実させ、津波警報など、災害時に役立つ情報の 配信を行っています。

ド方式」を導入し、より現実の災害に近い環境で災害対策や事 業継続体制の検証、課題点の洗い出しなどを行っています。 全国の主要拠点を結ぶ衛星ネットワーク

WEB 災害時・緊急時対策:http://www.au.kddi.com/notice/saigai_taisaku/index.html

(バックアップ用)海外

国内 電話会議

災害対策本部

(東京都千代田区) 運用対策室

(東京都新宿区)

現地対策室 50拠点 テクニカル

センター サーバーファイル

WebEx サーバー

イリジウム 電話

イリジウム衛星 インマルサット 衛星

有線接続 インマルサットBGAN イリジウム

au災害対策アプリ」

(4)

安定した雇用が地域経済復興の支えに

 仙台市周辺の事務職系の求人倍率は、2012年2月時点で、0.38倍と3人に1人しか希望する仕事 がない状況でした。

 今回の求人に関して、ハローワーク仙台でスタッフ募集を行ったところ、1回目の説明会には385 名が参加、うち250名がその場で面接を申し込むなど、被災地のニーズに非常に合った求人でした。 au仙台契約センターはJR仙台駅から徒歩約5分の立地で、津波で破壊された交通インフラの復旧が 遅れるなか、通勤にも安心感があり、また700名規模という異例の事務職系採用ということからも、 仙台近郊の雇用や地元経済活性化の起爆剤として大きな期待が集まっています。

 仙台市周辺地域の雇用問題の改善は急務です。今回の震災で被災した地元企業が復興するに は、まだ数年はかかると思われます。震災後に新規に進出された企業が安定した雇用で地域経済を 支えてくれている間に、なんとか地元企業に立ち直ってほしいと願っています。そうした意味でも KDDIさんの今回の行動には大変感謝しています。

将来のリーダー育成を目指しています

 「事務職を長く続けたい」という志を持った人に大勢集まっていただき、皆さん前向きに勤務して いただいています。

 現在の業務は、東日本契約センターと一緒に進めており、管理者は東日本・西日本契約センター から人的応援を受けている状況ですが、できるだけ早くau仙台契約センターで管理者になる人財を 育てていきたいと考えています。1人でも多くの人が仕事のスキルを身につけ、成長していければ、 当センターの業務拡大につながります。さらに将来、被災地周辺に新しい事業所を立ち上げる際、 それを担う人財がここから巣立ってくれれば、こんな嬉しいことはありません。

被災地復興に向けた支援活動

震災から1年以上が経過し、被災地の支援ニーズは義援金や支援物資といった短期的なものから地域の復興・再生に向けた環 境整備へと変化しています。KDDIでは、被災地の雇用創出、ICT(情報通信技術)を活用した教育サービスなど、さまざまな 支援活動を展開しています。また、2012年度には、社長直轄組織である「復興支援室」を新設し、中長期的な支援に取り組ん でいきます。

ハローワーク仙台

(左から)

加納 悦子 所長小野田 友彦

千葉 周悦

株式会社KDDIエボルバ 東北支社運用2 運用2グループ グループリーダー

柳田 あさ

被災地の雇用創出

au

仙台契約センターを設立し、雇用のミスマッチ問題に貢献

 被災地の雇用状況は全体的に回復傾向にあるものの、 建設・土木関係の求人が多く、女性をはじめとした事務職志 望者にとっては、雇用のミスマッチが生じています。KDDIは 2012年2月、被災地の雇用促進を目的に、全国で3番目とな るau仙台契約センターを仙台市内に開設し、営業開始に先 立って、700名の事務職を現地採用しました。

VOICE ステークホルダーからの声

VOICE au仙台契約センター管理者の声

ハローワーク仙台で行わ れた会社説明会

(5)

ICTの可能性を実感

 中・高校生の皆さんが他県の講義を受けるため、タブレット端末のイヤホンをつけた途端、画面を 見つめ、ノートをとる姿に感動しました。物理的な距離も時間も越えるICTの可能性を実感し、ICTの 活用方法のひとつの“解”が見つけられたように思いました。被災地の皆さんに喜んでいただいたこ とが大変嬉しく、また、事業を進める上で貴重な勉強になりました。

 2012年5月、「復興ツーリズム」や「復興食堂」の企画など、ユニーク な自力復興の道を模索し、全国に積極的な情報発信を続ける一般社 団法人「おらが大槌夢広場」の方々と今後の支援内容や企業に対す る期待など率直な意見交換を実施しました。

 詳細は、KDDIホームページで公開しています(2012年9月予定)。

(左から) KDDI株式会社 新規ビジネス推進本部 戦略推進部新規事業グループ 課長幡 容子

主任板橋 奈美

一般社団法人 おらが大槌夢広場

岩間 美和

一般社団法人 おらが大槌夢広場

臼沢 和行

KDDI株式会社  理事総務・人事本部 総務部長土橋 明

社員による被災地ボランティア活動

支援制度の設立と被災地との協働によるボランティア活動の拡充

ICT を活用した被災地への教育支援

被災地の受験生に向けた学習支援を実施

 KDDIでは、2011年4月から社員の被災地ボランティア 活動を支援するため、特別休暇を最大5日付与する被災地 ボランティア休暇制度の新設、被災地までの交通費および ボランティアに必要な備品購入代の一部支援を導入しまし た。この制度を利用し、300名を超える社員が被災地で ボランティア活動を行っています(2012年5月現在)。  また、2011年7月からは、社内公募による20名単位のボ ランティアを定期的に派遣しています。2012年度からは、津波  2011年11月から2012年3月まで、KDDI株式会社、希望 の木プロジェクト、キャスタリア株式会社、学校法人信学会の 4団体協働で、宮城県石巻市内の高校・大学受験生を対象と した無償での学習支援を行いました。

 講師派遣による授業の実施や模擬試験の提供、他県で行 われている受験対策講座のタブレット端末(多機能携帯端末) を用いたオンライン学習の提供など、被災地にいながらも

による甚大な被害を受けた岩手県大槌町に設立された一般社 団法人「おらが大槌夢広場」と協働で同町のボランティア活動 に注力し、被災地の

現状を学ぶととも に被災地での交流 を深めています。

他県と変わらない学習を受けられるよう環境整備に努め、 約120名の生徒が

この学習支援を利 用しました。

VOICE

TOPICS 被災地の方々との意見交換会を実施 学習支援を担当した社員の声

岩手県大槌町吉里吉里海岸で 清掃活動を行った社員

オンライン学習サービスを 受ける生徒たち

WEB CSR情報:http://www.kddi.com/csr/

意見交換会参加者

(6)

組織統治

すべてのステークホルダーをお客さまととらえ、

お客さまとのさまざまな対話を通じて、社会の持続的発展に貢献し、

社会から信頼され続ける企業を目指しています。

経 済

適切な情報開示

高収益・高配当

公正・公平な取引

高品質なサービス、商品の供給

社 会

お客さま満足向上

安心・安全なICT社会の実現

ダイバーシティ推進

人財育成・活躍 社会貢献

コーポレート・ガバナンス 内部統制 コンプライアンス リスクマネジメント 情報セキュリティ 環 境

廃棄物削減

環境会計

生物多様性

グリーンICT

リサイクル推進

森林保全活動 経営基盤の充実

TCSの実践

KDDIフィロソフィ

KDDI CSR の考え方

 携帯電話やインターネットをはじめとするICT(情報通信 技術)が果たす役割は日々変化しています。総合通信事業者 として社会基盤の一端を担うKDDIが社会の発展に貢献し、 持続的成長を実現するためには、私たちの事業が社会へ与え る影響の大きさを自覚し、安定した情報通信サービスの提供 によって社会から信頼される企業であり続けなければなり ません。

 KDDIは2000年の発足以来、当社の存在意義、使命を示 し、私たちの目指す姿を記した「KDDIフィロソフィ」(P.78参

照)を掲げ、全社員でその理念を共有しています。

 2003年には「KDDIフィロソフィ」を根幹とし、サービス

ご利用者、取引先、社員、株主、投資家、NPO、行政機関など 当社が関わるすべてのステークホルダーを「お客さま」と とらえ、お客さまのご満足を追求する「TCS(Total Customer Satisfaction:トータル・カスタマー・サティスファクション)」 を事業活動の基盤と位置付け、以来、全社で推進しています。 TCSは、さまざまな対話を通じて、すべてのステークホルダー のご満足向上を目指していくことであり、その実践こそが KDDIのCSRと考えています。

 TCS推進にあたっては、社長を委員長とする「TCS委員会」 が、お客さまの声にもとづいて課題を討議・解決する部門 横断的組織として、重要な機能を持ち、マネジメントサイクル のもと、全社一丸となって、お客さまのご満足の向上に努め ています。

KDDIフィロソフィを基盤とした、TCSの実践がCSR

(7)

CSR の推進

推進体制

 2005年10月に総務部内にCSR推進室(現:CSR・環境推 進室)を設置し、客観的な視点でCSR活動を推進するととも に、社内研修、社内報やイントラネットなどを通じた社内啓発 に取り組んでいます。また、社員がボランティア活動に参加し やすい環境を整えるなど社会貢献活動も推進しています。  さらに、2008年度には「KDDI環境委員会」を「KDDI CSR・ 環境委員会」に改訂し、KDDIおよびグループ会社の環境保 全活動に加え、CSR活動に関わる方針ならびに計画などに関 する事項について、推進体制を拡充しました。KDDIのCSRの 取り組みは、段階的に見直しを加えながら体制整備・拡充を 図りながら推進しています。

推進活動

 CSR推進の専門部署設立から6年が経過した2011年度 は、KDDIのCSR活動を客観的な視点で評価し、改善すること を目的に、社会的責任に関する国際規格ISO26000の7つの 中核主題に掲げられている約250項目について自己評価を し、当社のCSR活動の現状分析を行いました。2012年度はこ の結果をもとに、ステークホルダーとの対話を交えて、 重要課題の見直しやその他の改善に積極的に取り組む計画 です。P.74に掲載した社会貢献方針はこのプロセスを経て 策定したものです。

サービスご利用者さまの信 頼に応え、安心・安全で価値 ある商品・サービスを提供 し、ご満足を追求します。

主な対話方法 カスタマーセンター 投稿型QAサイト 電波改善要望サイト

環境に調和した豊かな 社会を維持するため、 積極的に環境保全活動 を行います。

主な対話方法 モバイル・リサイクル・ ネットワーク NPONGOなどの支援 相 互 の 信 頼にもとづくパ ート

ナーシップを構築し、公平・公正 な取引を通じて、適正な事業活 動を行います。

主な対話方法 アンケート調査 お取引先さま表彰制度

対話と協働を通じ、より良い 社会づくりに貢献します。 主な対話方法

KDDI財団を通じた活動 NPOなどと協働した活動

地域社会との連携・協調 を図り、地域社会の一員と しての役割を果たします。 主な対話方法

各地域での社会貢献活動 KDDIケータイ教室 誠 実 かつ 公 平 な 情 報 開 示と、 積極的なコミュニケーションによ り、信頼関係の構築を図ります。 主な対話方法

株主総会 決算報告会 投資家さま向けセミナー

KDDI

ステークホルダーすべての

=「お客さま」

法令を遵守し、行政機関との健 全な関係を保ちます。 主な対話方法 協議会などへの参加 すべての社員が働きがい を持てる、活力ある企業で あり続けます。 主な対話方法 社員意識調査 経営層と社員との意見交換

サービス ご利用者の パートナーシップ ご満足

働きがい

健全な関係

環境との調和

信頼関係

連携と協調

対話と協働 サービス ご利用者 お取引先

社員・家族

行政機関

地球環境

株主・ 投資家

地域社会

NPO NGO

KDDIのステークホルダーと主な対話方法

ISO26000 中核主題にもとづきCSR活動を自己評価 課題抽出

ステークホルダーとの対話

CSR活動推進の改善

社会貢献方針の策定 • CSR課題の見直し

• CSR調達方針の導入検討 • CSR推進体制の拡充 など 2011年度

2012年度

(8)

  社会︵︶の

重要課題の設定

 KDDIは、事業活動に関わるさまざまな課題のなかから、社会的関心が高く、かつKDDIが社会とともに持続的成長を目指すため に特に注力すべきテーマ「4つのCSR重要課題」を2008年度に選定し、「KDDI CSR・環境委員会」において、課題解決に向けた 取り組みとその報告を行っています。

重要課題 1 安心・安全な情報通信社会の実現

 子どもたちが携帯電話やインターネットをきっかけに、トラブ ルに巻き込まれることが社会問題化しています。KDDIは、子ど もたちの「情報リテラシー」を向上させる活動「KDDIケータイ教 室」の実施や有害情報を遮断するフィルタリングの普及を行うな ど、安心・安全な情報通信社会の実現を目指し、さまざまな取り 組みを展開しています。

重要課題 3 地球環境保全への取り組み

 地球環境保全は人類共通の課題であり、長期的に取り組んで いくことが必要です。KDDIでは5ヵ年ごとに中期環境保全計画 を策定し「低炭素社会」「循環型社会」「生物多様性」に向けて取り 組んでいます。これらを実現するため、自社の環境負荷低減のほか、 社会の環境負荷低減に寄与するICTサービスの提供、お客さま・ 社員と取り組むさまざまな環境保全活動を推進しています。

重要課題 2 安定した情報通信サービスの提供

 ICTは、社会にとって欠くことのできないライフラインです。 KDDIの事業を通じた最大の責務は、お客さまに情報通信サービ スを安定的に提供することと認識しています。

 そのため、自然災害や設備故障によるネットワーク障害を可能 な限り回避し、常に品質の高い情報通信サービスを提供できるよ う努めています。

重要課題 4 多様な人財の育成による活力ある企業の実現  KDDIでは、ダイバーシティ推進を持続的な企業成長のための 経営戦略のひとつととらえています。社員の個性を尊重し、画一 的な「型」にはまることを強要せず、外的な違い、内面の違い、会 社組織における違いなどを生かし、個人の能力を発揮できる組 織・環境づくりを目指しています。ダイバーシティ推進は、

「KDDIフィロソフィ」の基本理念のひとつである「従業員の幸せ、 活力ある企業」の原点に立ち返ることです。

重要課題 1

安心・安全な情報通信社会の実現

安心・安全な情報通信サービス・商品

青少年の健全な育成支援

(有害情報対策など) 重要課題 3

地球環境保全への取り組み

気候変動問題 生物多様性

製品・サービスの環境負荷低減

廃棄物削減、再資源化

重要課題 2

安定した情報通信サービスの提供

安定的な情報通信サービスの提供

大規模災害時の対応

重要課題 4

多様な人財の育成による 活力ある企業の実現

ダイバーシティワーク・ライフ・バランス

少子高齢化 労働安全衛生

社会の課題と4つのCSR重要課題

持続的成長のためのCSR課題 高

KDDICSR重要課題

ユニバーサル対応

地域社会への参画

新技術・サービスの開発

サプライチェーンマネジメント

人権の尊重

企業統治

情報セキュリティ

情報開示

雇用創出

震災復興

途上国支援

(貧困・難民・食料問題など)

KDDIが取り組んでいる社会の課題

社会にある さまざまな課題

(9)

CSR 目標・実績・課題

 2011年度の主な目標と実績、および2012年度の主な課題を報告します。

2011年度 2012年度

目標 主な実績 評価 主な課題

組織統治 自律的な内部統制活動の一層の定着と 仕組みや体制の強化

社内報、メールマガジンによる社員啓発の実施

「業務品質向上」の推進 CSR活動推進の改善

消費者課題

大規模災害を想定した通信設備・ サービスの強化

災害耐性を強化したネットワークの構築

「緊急速報メール」に津波警報を追加するなど、災害時に活用できる

サービスの拡充

KDDIケータイ教室」の実施数の拡大 と品質向上

シニア世代にも使いやすい機器の 提供と使い方サポート

お客さまのご要望に迅速に対応する ネットワーク品質の向上と安定した サービスの提供

大規模災害対策の確立

KDDIケータイ教室」の品質向上による

情報リテラシー強化 • 2011年度、

1,209回の実施

学校のニーズに柔軟に対応するプログラムの改訂

お客さまが安心・安全に利用できる 環境の整備

ステークホルダーとの対話「みんなのケータイサミット」の開催

スマートフォン向け「安心セキュリティパック」「安心アプリ制限」 を導入

高齢者の見守りに特化した携帯電話端末「Mi-Look(ミルック)」を 発売

信頼性の高い通信品質の向上

通信障害発生による総務省からの行政指導を受け、重大事故再発 防止のための対策・体制整備を実施

EVDOマルチキャリア」技術を利用した通信速度向上

EV-DO Advanced」技術により、データ通信混雑を緩和

環境

3期中期環境保全計画の策定 3期中期環境保全計画「KDDI GREEN PLAN 2012-2016」を策定

3期中期環境保全計画の遂行

>トライブリッド基地局の増設

>リサイクルの推進

>森林保全活動の推進

環境コミュニケーションの推進 トライブリッド基地局の機能強化などに

よるGreen of ICTの推進

携帯電話基地局への空調不要の無線装置「Type-Ⅶ」を導入

充電効率10%向上、待機電力約20%削減したスマートフォン

共通アダプタの発売 A+

Green by ICTによる社会のCO2削減に

向けたサービスの研究開発の促進 お客さまのパソコンの消費電力を削減する「PC節電管理」の提供 環境コミュニケーションのさらなる充実 家庭での節電の取り組みを支援する「節電プロジェクト」の提供

「四万十川Walk「高尾山Walk」の実施

労働慣行・人権

社員のワーク・ライフ・バランスの支援

育児・介護短時間勤務者に1ヵ月単位の変形労働時間制を適用

育児休職からの復職フォーラム開催

「仕事と介護の両立講座」の開催

テレワーク勤務制度の拡充

多様な人財の育成登用と、関連施策 の構築

働きがいのある健全な職場風土づくり

社内コミュニケーションの強化 働きがいのある職場環境整備 社員意識調査の実施経営層と社員の対話の実施

社内のコミュニケーション強化 社内情報共有の強化を目的とした社内ストリーミングやSNSの導入 グローバルに活躍できる人財の育成 グローバル事業育成特別枠の新設

海外留学制度を7名が利用

海外トレーニー制度を新たに10名が利用

公正な事業慣行

お取引さまとのコミュニケーション強化 アンケートによる業務品質改善

国内外の株主・投資家さまとの コミュニケーション拡充

• CSR調達方針の策定

情報セキュリティの一層の強化

• BCPの定着化

コンプライアンス事故撲滅に向けた 施策の強化・推進

auショップでのお客さま満足向上支援 • auショップの接客スキルコンテストの開催 国内外の株主・投資家さまとの

コミュニケーション拡充 国内外での個別ミーティングの開催(延べ約800回)

テーマ別スモールミーティングの開催(約10回) 社内規範・基準、ルールなどの見直し KDDI行動指針」の改訂 法令遵守に向けた取り組み強化

コンプライアンスの意識徹底 企業倫理委員会の定期開催

コンプライアンスに関する集合研修・eラーニングの実施 リスクマネジメントの一層の推進 大規模自然災害事業継続計画(BCP)の改訂 セキュリティ強化とISMSの効率的な運用

KDDIグループ情報セキュリティ共通基準」の制定

社内電子メールシステムの誤送信・情報漏洩対策の強化

eラーニング、部門管理者の研修実施

コミュニティへの 参画および コミュニティの発展

国内外への社会貢献活動の充実

東日本大震災被災地支援

社員ボランティア、雇用創出、教育支援など

+αプロジェクト」の活用による社員の地域社会貢献活動の拡充 継続した被災地支援の実施

地域コミュニティとの関係強化

• ICTを活用した国際社会の 持続的発展への貢献 ICTを活用した国際社会の発展への

さらなる貢献

タブレット端末を利用した教育支援

• KDDI財団による開発途上国へのデジタルデバイド解消支援、

技術力の提供

【評価基準】A+:課題に対し大幅な成果が得られた A:一定の成果が得られた

:取り組みを行ったが、成果を得るにいたらなかった C:成果が得られなかった、または取り組めなかった

(10)

消費者課題

サービスご利用者さま一人ひとりの声に誠実に向き合い、

安心・安全で質の高い情報通信サービスの提供を行うことで、

お客さま満足の向上に努めています。

 インターネットや携帯電話が普及し始め 20年近くがたち、用語の検索、メールの 送信、つぶやきやブログの更新、電子書籍や 電子版新聞を読む光景は、ごく当たり前に 見られるようになりました。

 子どもも大人と同じ世界に住み、同じ光 景を目のあたりにしています。子どもは目 で見た操作はすぐにまねをしますが、大人が どのように情報の信憑性を判断しているか、 スパムやなりすましメール、フィッシング サイト等をどう回避し、やり過ごしているか は子どもの目に見えません。そのため、情 報の信憑性の見極め方やネット・コミュニ ケーションの適切な取り方などは、子どもが 携帯電話を手にする前に教えなければなり ません。KDDIケータイ教室がその一助と なることを期待いたします。

 KDDIは、子どもたちや高齢者が携帯電話を有益な道具として活用できるよう、情報リテラシー向上の支援や使い やすさを追求した商品の開発など、誰もが安心・安全な情報通信サービスを活用できる社会を目指し、さまざまな取り 組みを行っています。

子どもたちの安心・安全のために

安全・安心に関する基本方針

 KDDIでは、情報通信社会において、子どもたちが安心・安 全にコミュニケーションを図れることを目的として、「青少年 の安心・安全に関するKDDIの基本方針」を策定しています。

ご要望に応じられるオプションプログラムも用意し、映像教材 のリニューアルや講師のスキルアップ研修の実施など、子ど もたちが安心・安全に携

帯電話やインターネット を利用できるよう、講座の 充実を図っています。

「KDDIケータイ教室」の実施

 KDDIでは、子どもたちが携帯電話やインターネットを安 心・安全に利用するために必要なルールやマナーを理解し、 自らの判断でトラブルに対処する能力を身に付けるために

「KDDIケータイ教室」を2005年度から全国で実施しています。  2011年度は、合計1,209回実施、約237,000人の方に参 加いただき、2005年度からの実施回数は累計4,700回、受 講者数は90万人を突破しました。この間、携帯電話やイン ターネットは目覚ましく進化し、子どもたちを取り巻く環境も 高度化・多様化しています。このような状況を踏まえて、 2012年4月から、学校側の要望に一層細かく対応できるよ う、従来のプログラムを全面的に見直しました。基本プログ ラムに加え、スマートフォンの安全な使い方など開催校の

青少年の安心・安全に関するKDDIの基本方針

KDDIは、青少年が携帯電話やインターネットなどの通信サービ スによるトラブルに巻き込まれることのないよう、さまざまな活動 を行っています。

 これからも、青少年が円滑なコミュニケーションを築きながら、 安心・安全を実感できる社会の実現に取り組んでまいります。

山形大学基盤教育院 准教授

加納 寛子

安心・安全な情報通信社会の実現

重要課題 1

ステークホルダーからの声 VOICE

KDDIケータイ教室」の様子

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消費者課題

サービスご利用者さま一人ひとりの声に誠実に向き合い、

安心・安全で質の高い情報通信サービスの提供を行うことで、

お客さま満足の向上に努めています。

 スマートフォンは、自分好みのアプリを追 加し特定の機能を強化するなど、自由にカ スタマイズできるのが魅力のひとつである 一方、アプリのセキュリティが課題となって いました。そこでお客さまがアプリを安心し てご利用いただけるよう、私たちは独自の 技術開発・セキュリティ基準の設定により、 その安全性を検証する「セキュアアプリ検 証」を導入しました。201231日にサー ビスを開始したauスマートパス「アプリ取り 放題」で提供しているアプリはすべて、この 検証基準を満たしたものを掲載し、安全性 を高めています。

 スマートフォンのアプリは日々進化してい ます。私たちは、KDDI研究所や開発部門、 アプリ制作会社とともに、進化するアプリを より安全で高品質にお客さまへ提供できる よう、努めてまいります。

「みんなのケータイサミット」の開催  2011年11月、各分野

の有識者と携帯電話を利 用する子どもたちによる

「シンポジウム2011 みん なのケータイサミット」を 開催しました。3回目の今

回は、高校生もプログラムの企画に参加し、携帯電話やイン ターネットの利用実態や安全・安心に関する条例や教育など について、異なる立場からの意見交換により、互いの理解を 深めることを目指しました。

 高校生たちが携帯電話との付き合い方や考え方を語り合 うディスカッションでは、幼いころから携帯電話やインターネッ トに慣れ親しんでいる彼らの中には、ネットでのマナーを身に 付け、ブログや複数のソーシャルネットワークサービスを使い 分けるなど、高度な情報リテラシーが備わっている高校生が 少なくないことが分かりました。

 また、高校生の意見を受けて行われた有識者によるディス カッションでは、スマートフォンの子どもの利用状況やフィル タリングの在り方などについて議論が交わされました。

誰もが安心できるサービス・製品の提供

高齢者の見守りに特化した携帯電話端末

「見守り歩数計 Mi-Look(ミルック)」

 夫婦や単身で暮らす高齢者が増加し、離れて暮らす高齢者 の家族を見守りたいというニーズの高まりに着目し、2011年 9月に高齢者の見守りに特化した「見守り歩数計Mi-Look

(ミルック)」を発売しました。

 「Mi-Look(ミルック)」は、歩数計機能で高齢者の歩数をカ ウントし、設定した時間帯に登録した相手へ自動的にメール で通知するほか、ストラップを引くだけで鳴らせる緊急ブザー を搭載し、緊急時に大音量で周囲に知らせると同時に、登録し た相手に位置情報がメール送信されます。また、見守りセン サー付きの卓上ホルダーにMi-Lookを置くことにより、高齢 者がセンサーの前を通った回数を記録し、設定した時間帯に 登録した相手にメールで通知する機能を備えるなど、緊急時 だけではなく日常生活の情報

も知らせることで、離れて暮ら す高齢者がいる家族に安心を 届けることができます。

スマートフォン向け「安心セキュリティパック」、

「安心アプリ制限」

 KDDIでは、急速に普及が進むスマートフォンをより安心・ 安全にご利用いただけるようAndroidTM搭載auスマートフォン 向けに「安心セキュリティパック」サービスを提供しています。  同サービスは、auスマートフォンを紛失した時にリモートで スマートフォンのロック、解除および位置を検索できる3LM 社*1のセキュアプラットフォーム「3LM Security」と、AndroidTM 向けのウィルスを検知し、侵入をブロックすることで、ワン クリック詐欺など不正なサイトや危険なアプリケーションから スマートフォンを守る「ウイルスバスターTMモバイルfor au」、 そしてオペレーターがお客さまに代わって遠隔でスマート フォンの設定や操作を行うオプティム社*2の「リモートサポート」 の3つをパッケージ化し、auスマートフォンを初めてお使い になる方でもより安心・安全・簡単にご利用いただける サービスです。

 また、お子さまでも安心してスマートフォンを楽しめるよう 任意で保護者がアプリや機能を制限できる「安心アプリ制限」 サービスも提供しています。

*1 AndroidTM搭載デバイス向けセキュアプラットフォームを提供する企業

*2 ITサポートトータルソリューションを提供する企業

KDDI独自基準審査・検証による アプリケーションの提供

新規ビジネス推進本部 オープンプラットフォーム ビジネス部

スマートパス推進G グループリーダー

天野 圭 TOPICS

「みんなのケータイサミット」に参加した高校生

「見守り歩数計 Mi-Look(ミルック)」

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総務省からの行政指導への対応

KDDIは、20114月から20122月までにau携帯電話サービス、 固定通信サービス、法人系サービスにおいて5件の通信障害などの 重大事故が発生し、総務省より、再発防止策を含む十全な対策を早急に 講じ、その実施結果および今後の取り組みについて報告するよう指導 を受けました。また、2012222日、総務省開催の携帯電話通信 障害対策連絡会においても、通信障害の再発防止に向けた総点検の 実施と結果の報告が求められました。

KDDIでは、社長を委員長とする「調査委員会」を2012214日に 設置し、再発防止に向け、総務省の指導および携帯電話通信障害対策 連絡会での要請事項に応じた各種総点検を実施し、改善策の策定とそ の実施に取り組み、結果を総務省に報告しました。

 一連の重大事故により、お客さまや関係各位にご迷惑・ご心配をおか けしたことを深くお詫び申し上げますとともに、お客さまに快適な通信 環境を提供するため、今後もさらなる信頼性向上のための対策を実施 していきます。

通信品質向上のための技術開発

AndroidTM端末用リアルタイムHD伝送の実証実験  KDDI研究所では、2011年8月に開催された「長岡まつり」

(新潟県長岡市)の花火大会の様子を「AndroidTM携帯用小型 リアルタイムHD伝送装置」の試作機とUQ WiMAXを用い て、インターネット経由でライブ中継する実証実験を行いまし た。この実証実験により、大規模な放送設備を用意することな く、手のひらサイズの機器のみでフルHD(高精細)の映像 がライブ中継できることを確認し、機動性と高画質を兼ね 備えた映像伝送が実現し ました。

 今後もトライアルを継 続し、この試作品をベース とした商品化に向け取り 組んでいきます。

快適なご利用環境の提供

「EVDOマルチキャリア」技術を利用した通信速度向上  KDDIでは、au携帯電話のデータ通信インフラとして、 2006年に導入した「EV-DO Rev.A」の機能拡張版である

「EVDOマルチキャリア」技術を導入し、受信速度が最大 9.2Mbps、送信速度が最大5.5Mbpsの高速データ通信サー ビス「WIN HIGH SPEED」を提供しています。

 同技術は、「EV-DO Rev.A」のキャリア(搬送波)を2または 3本束ねて、データ通信の高速化を実現する技術です。1台の 携帯電話が複数キャリアを同時に利用することによって、デー タ送受信をさらに効率化できるため、現行の「EV-DO Rev.A」 と比較して、通信速度が最大3倍に向上します。

「EV-DO Advanced」技術でデータ通信混雑を緩和  KDDIは、携帯電話基地局の混雑度合いをリアルタイムで確 認し、混雑している携帯電話基地局配下のau携帯電話を混雑 していない近隣の携帯電話基地局に接続させ、ネットワーク全 体の混雑を緩和する技術「EV-DO Advanced」を開発し、 2012年4月よりサービスを開始しました。同技術の導入に より、従来の約1.5倍のデータトラフィックを収容可能になり、 混雑する場所での実効通信速度は平均2倍*に向上します。  お客さまがご利用するすべてのエリアで、スムーズかつ快適 なデータ通信環境を整備していきます。

* 当社の携帯電話基地局混雑度合いやお客さまのご利用状況をシミュレーションした 結果による。

WIN HIGH SPEEDのサービスイメージ

 KDDIは、社会基盤を支える通信事業者として、お客さまに常に品質の高いサービスを安定的に提供し続けることが 最大の責務であると認識し、その実現に向けたさまざまな取り組みを行っています。

安定した情報通信サービスの提供

重要課題 2

実証実験の様子

データを送受信する「道」を1本から3本にすることで これまで(EV-DO Rev.A)と比較して通信速度が最大3倍に向上

受信最大3.1Mbps 送信最大1.8Mbps

*搬送波を3波束ねた場合

EV-DO Rev.Aこれまで

WIN HIGH SPEED

EVDOマルチキャリア) 受信最大9.2Mbps* 送信最大5.5Mbps*

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お客さまご満足の向上を目指して

KDDI CSポリシー

 KDDIの経営理念である「お客さま第一主義」に徹した企業 であり続けるため、社内共通の基本的な指針として、「KDDI CSポリシー」を制定しています。

 KDDIでは、お客さまのために最善を尽くすというビジネスの原点に立ち、お客さまとの信頼関係を確かなものとするため、 経営トップから社員一人ひとりにいたるまでお客さまご満足の向上に取り組んでいます。

KDDI CSポリシー

1.(ご満足の実現)

KDDIは、お客さまの気持ちを深くとらえ、お客さまに納得いただけるご満足 を実現する。

2.(お客さま起点の発想・行動)

KDDIは、トップから社員までの全員がお客さまを起点に発想し、Quick & Qualityで自ら行動する。

3.(お客さまとの共創)

KDDIは、より良いサービス・事業をお客さまと共に創り出す。

4.(お客さまの評価)

KDDIは、ご期待の裏返しであるお客さまの厳しい声に感謝し、ご満足実現 の好機とする。

5.(お客さまの信頼)

KDDIは、常にお客さまとの約束を守り、ご納得いただける説明を行い、公正 な関係でお客さまの信頼を確かなものとする。

6.(ご満足の集積・還元)

KDDIは、お客さまのご満足の積み重ねから売上をいただき、コストの最小 化から利益を高め、さらなるご満足に還元する。

7.(最善への賞賛)

KDDIは、一人ひとりがお客さまのために最善を尽くして判断・行動すること ができ、互いに賞賛される社内環境を築く。

カスタマーサービス本部でのお客さまの声を起点とした 業務改善

 KDDIでは、消費者個人のお客さまからのご意見、ご要望や 外部団体からいただくご指摘など、さまざまな声に耳を傾け、 改善活動に取り組んでいます。

 カスタマーサービス本部では、多方面からいただいたご指 摘やご相談の迅速な解決だけではなく、上流工程のサービス 開発部門、企画部門、また運用部門など関係各部門と連携し、 再発防止やお客さま満足度の向上に努めています。

「auひかり」の接客コンテスト「H-1グランプリ」の開催  auショップの接客スキル向上を目指す取り組みのひとつと して、「auひかり」の快適な通信環境やメリットの説明、お客さ まにご満足いただけるための提案力を競う接客コンテスト

「H-1グランプリ」を開催しています。

 2012年1月に開催した2回目となるコンテストでは、神奈 川県、千葉県、山梨県のauショップ208店舗から選ばれた11 名が出場し、日頃の成果

を披露しました。同日は、 代理店さま、auショップ スタッフ約250名が観覧 し、優れた接客スキルを 共有しました。

「安心トータルサポート」の提供

 KDDIでは、2011年9月より、インターネット接続サービス

「au one net」をご利用のお客さま向けに、インターネット 利用に関わるさまざまな問題を専門オペレーターがサポート する「安心トータルサポート」を提供しています。

 「安心トータルサポート」は、専門オペレーターが電話や リモート操作により、インターネットのネットワーク機器の 接続・設定および使用方法などのさまざまなご質問にお答え する「au one net」の付加サービスです。当社が提供する機器 に加え、PCの周辺機器やソフトウエアなどの設定をはじめ、 お客さまの幅広いニーズにお応えし、快適なインターネット 環境を提供しています。

改善活動の流れ

お客さま

お客さまのご意見・ご要望

販売店 お客さまセンター 営業部門 外部団体

社内部門

商品開発 改善活動 品質向上施策 カスタマーサービス本部

お客さまご満足の向上

入賞したauショップスタッフ

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環境

環境マネジメントの質を高め、事業活動や社会貢献活動を通じた

社会全体の環境負荷低減に向け、さまざまな取り組みを行っています。

環境マネジメント

KDDI環境憲章

PCBの適正な処理

 KDDIでは、過去に使用した高濃度PCBを含むトランス、 コンデンサなどについて、法令および社内処理規程に従い、 適正な処理を行っています。2011∼2013年度で処理を 完了させる予定です。

第2期中期環境保全計画の総括

 KDDIは、2007年に策定した第2期中期環境保全計画(2007

∼2011年度)で掲げたすべての項目において目標を達成しま した。地球温暖化対策では、当社の電力消費量の約98%を占 める通信設備において、省電力型基地局の開発、導入やネット ワークのスリム化による電力消費量削減に取り組みました。お 客さまニーズに対応するための設備増設により、電力消費量の 総量削減は依然として困難な状況ではありますが、今後も省エ ネ化は重要な課題ととらえ、さまざまな取り組みを行っていき ます。廃棄物削減・リサイクル推進では、委託会社の協力を得 て、マテリアルリサイクルを推進し、最終処分量の削減に取り組 みました。環境マネジメントの質的向上では、社員教育や内部 環境監査の充実を図り、社員啓発に努めました。

 2012年度より、第3期中期環境保全計画を策定し、引き続き 地球環境保全への取り組みを積極的に推進していきます。 基本理念

KDDIグループは、かけがえのない地球を次の世代に引き継ぐこ とができるよう、地球環境保護を推進することがグローバル企業 としての重要な責務であるととらえ、環境に配慮した積極的な取り 組みを、会社全体で続けていきます。

第2期中期環境保全計画の実績

項目 目標 結果 評価

1. 地球温暖化対策 CO2排出量 152万t 1,218,658.6t 2. 廃棄物削減・

リサイクル推進

撤去通信設備再資源化率 99% 99.0% 携帯電話再資源化率 99% 99.7% オフィス廃棄物再資源化率 70% 77.2% 3. 環境マネジメント

の質的向上

コンプライアンス評価 ̶ 内部環境監査の充実 ○ 環境教育 ̶ 毎年1回以上の

eラーニング実施

環境マネジメント体制

 KDDIグループでは、各本部・総支社・グループ会社・関連 団体から選任された委員で構成する「KDDI CSR・環境委員 会」を中心に環境マネジメントシステムを構築し、グループ 全体で効率的な環境保全活動を推進しています。また、 本マネジメントシステムは国際規格「ISO14001」の認証を 取得しており、2011年度末時点でKDDIおよびグループ会社 21社(拠点数:193拠点、対象人数:約46,200名)が対象と なっています。

内部環境監査

 KDDIでは、内部環境監査を年1回実施しています。各部門 でのチェックシートによるセルフチェックと内部環境監査員の 対面監査による二重のチェック体制で環境関連法等の順守 状況のほか、環境活動の実績が組織的かつ継続的に改善する システムが機能しているか検証しています。

 低炭素社会、循環型社会、生物多様性に向け、Green of ICT(ICT機器の環境負荷低減)やGreen by ICT(ICTの利活 用による社会の環境負荷低減)、Green Road Project(お客さま・社員とともに取り組む環境保全活動)の取り組みを 着実に実行していきます。

地球環境保全への取り組み

重要課題 3

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